恋愛小説 ハッピ-エンドばかりじゃないけれど

大人になったばかりの男女大学生たちの、真剣だけれどドジな行ったり来たりを繰り返す、恋と友情の物語

第38話 梅雨空も 美里の心に虹かかる

どうも今年の梅雨は当たりのようで、毎日毎日雨がしとしと降って気持ちが塞いでしまいそうだ。きょうも朝から降り続いた雨が、夕方近くなって霧雨になっている。 気持ちが憂うつなのはそればかりではない。雨の日は花の売れ行きがイマイチなのだ。ただでさえ…

第37話 助けた女性は超セクシ—! 

悠介はJR山手線の最寄り駅で降りて、大学キャンパスへ早足に急いでいた。 新宿駅で15分ほど足止めを食ったためだが、なんとか次の講義には間に合いそうだ。 ほんの少し前に起こった出来事を思い出そうとして、柄にもなく顔を赤らめてしまった。 救護室に彼女…

悠介、人生初のお姫様抱っこ! 第36話

今日も相変わらずの雨降りだ。 中央線の荻窪駅で次の電車を待っているが、なかなか到着しない。また事故かなんかあったのかもしれない。電車は来ないのに、人はホームにどんどん入ってくるので溢れんばかりの人人人である。 ホ-ムが人ではちきれそうになっ…

親友たち(3)美里の運命の人 第35話 

大学生男女と女子高生の恋の物語。今回は美里の運命の人についてです。

親友たち(2)夜道の防犯対策はアレ  第34話 

大学生男女の恋の物語。今回は悠介と親友の純一が、更なる襲撃に備えて対策を練ります。

親友たち(1)初キスの熱い想い 第33話 

大学生男女の恋の物語。今回は美波が親友に、従兄の悠介への告白とキスしたことを話すシーンです。

恋する女の顔―美里の熱い想い― 第32話

大学生男女の恋の物語。今回は美里が王子様に再会します。

その事件後 第31話 

大学生男女の恋の物語。今回は襲撃後の当事者たちそれぞれの思いです。

襲撃者 第30話 

大学生男女の恋の物語。今回は悠介たちが夜道で襲われる話です。

悠介の葛藤 第29話 

大学生男女の恋の物語。今回は2人の女性を好きになった男の葛藤です。

第28話 イケメンの客

大学生男女の恋の物語。今回は女子大生の美里がイケメンの男に出会うシ―ンです。

第27話 彼女は魔女?

大学生の男女の恋の物語。今回は女子高生の従妹に告白されキスまでされてしまいます。

第26話 美波の告白

大学生男女の恋の物語。今回は従妹の美波に告白されます。

第25話 美波の災難

大学生男女の恋の物語。今回は従妹の美波が、夜道を一人で歩いていて大変な目に会います。

第24話 愛のさざ波

大学生男女の恋の物語。今回は美波が従兄の悠介のメッセ-ジから愛を感じちゃう話です。

第23話 女たらしの噂

美里は胸の中でうずうずしている気持ちを持て余して、ついに真理に電話するのを抑えきれなかった。文字では書ききれない程の長さになりそうに思えたから。 「うん、彼のこと色々分かったし私のこともまあ一応話せたし、うまくいったのかな?」 「そう、じゃ…

第22話 初デ-ト(2)

どうしていいか途方に暮れていた彼であったが、目の前の惨劇にやっと名案を思い付いたかのように「アッ、そうだ」と呟くと、パンツの後ろポケットに入れていたハンカチを取り出して、女性に渡していい程度の綺麗さであることを確かめてから、美里に両手で差…

第21話 初デ-ト(1)

第21話を始める前に、「主な登場人物」と「あらすじ」からどうぞ。 書いている私自身でも、時々名前を間違えそうになるので…。 主な登場人物 城ケ崎悠介 私立W大学理工学部2年生 一見優男で優柔不断なところもあるが、反面いったん決めたらとことんやる一途…

第20話 我が良き友よ

-この件は美波には言わないでおこう。言ったって怖がらせるだけだから。 夜道を急ぎながら悠介は先程のことを考えていた。 あの車は間違いなく悠介を狙ったものだろう。いや、狙ったというよりも「脅しをかけた」と言った方が当たっているかもしれない。脅し…

第19話 教えてください。あなたはどっちの側にいる人なの?

-アーア、困ったわ。 また美里はため息をついてスマホの画面を見つめた。 ここ数日、美波は同じことを繰り返していた。 もし悠介さんと付き合うようになったら、いつかあの父親に対する憎しみを悠介に対しても抱くようになってしまうのではないか? 美里は父…

第18話 美波さん、あなたは彼のことが好きなんですか?

夕食を終えて部屋に戻って来た美波は、ため息をつきながらベッドに寝転がった。 食事中に母が何度となく聞いてくるのが鬱陶しかった。このところあまり元気が無かったから心配してくれているのは分かるけど、ちょっとウンザリする。明日の学校の準備があるか…

第17話 危機一髪

芦田祐子という美波の親友は、ぽっちゃりとした愛嬌のある顔立ちの少女であった。 美波が言っていたように、しっかり者で好奇心が強いというのは、上目遣いで探るように悠介を見る仕草で何とはなしに分るような気がする。年上の悠介に緊張していたり遠慮する…

第16話 賽は投げられた 

君は一人じゃない、なんてカッコいいこと言って安請け合い(?)したものの、すぐには名案が湧いてこなかった。大体、悠介の周りにスト―カ―は勿論のこと、スト―カ―被害を受けた人もいなければ、そのような話も噂も聞いたことは無かったからだ。 「ちょっとネ…

第15話 君はもう一人じゃない

美波との待ち合わせ場所は、美波の通う高校と僕の大学とのほぼ中間にある、御茶ノ水にあるコーヒ-チェ―ン店にした。付き合っている訳ではないし、別にロマンティックなところで会う必要は無かった。 彼女から届いたメッセ-ジは「相談に乗って欲しいことが…

第14話 もう心変わりですか?

-どうしたんだろうか? 悠介は心配を通り越して不安に襲われた。 -いくら何でも、何も来ないってどういうことだよ! 会った翌日、つまり今日の朝にメッセ-ジを送ったが返事は無かった。夕方も送ったが返事なし。 -なんだよ! また不機嫌の魔法にかかっちゃ…

第13話 私には男の人を愛することが出来るのでしょうか?

合コン相手の男子学生4人と別れた後、美里は今晩泊まることになっている真理のマンションで話の続きをすることになった。本当は4人で今晩の「戦果」を確認し合いたかったのだが、一人がちょっと悪酔いした様だったので、実家が同じ沿線のもう一人が家へ送…

第12話 あなたはもう氷の女王ではない

宴は混沌としてきたようだ。 女性陣は全員未成年なので、我々4人も軽い飲み物を頼んでいたのだが、女性陣のひとりが我々のビールを、小鳥が水飲み場で水を飲むように上品に飲んだのだが、量はごくわずかでも飲みなれていないから、すぐに酔っぱらったような…

第11話 悪夢の再来?

大学生男女の恋の物語。今回は悠介が合コンであの時の女性と再会しちゃいます。

第10話 杞憂が現実に! 満員電車内はホラ-劇場‼

大学生男女の恋の物語。悠介が満員電車内で大変な目に会います。

第9話 恐ろしく気の強い女

その日は日曜日の午後で、悠介は母親に頼まれて母方の祖母が入院している病院に届け物をした帰りだった。 祖母の病状は良くなかった。顔色も悪かったし元気も無かったが、ショックだったのは、元々小柄だった体がさらに一回り縮こまったように小さくなり、顔…